台北旅情
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これまで仕事で28カ国くらい訪問したが、ニュージーランドには1回だけしか行っていない。でも、強烈に印象に残っている。訪問したのは北島の港町オークランド、温泉の出るロトルア、そして南島のクライストチャーチである。海外に行くと現地の食べ物が合わず、いつも日本料理店を探して歩き、とどのつまり高くてマズい日本食にぶち当たったりしている。でも、ニュージーランドだけは違った。とにかく食事がおいしいのだ。農耕国ゆえ、自然の恵みたっぷりの乳製品や畜産品がふんだんに食卓を飾る。確か8日間滞在したが、このときばかりは日本食レストランを探す事はなかった。どの街も趣が異なりステキなのだが、南島の中心都市クライストチャーチにハマった。大して大きい街でもなく、これだ!という観光シンボルがあるわけでもない。しかし、ホッとできる街なのだ。エイボン河が街の中心を流れ、水鳥が遊び、お家の庭には競うように季節の花が植えられている。街のシンボルは大聖堂(カテドラル)広場。滞在していたノアズホテルから歩いて10分くらいだったろうか。石畳の広場の真ん中にレンガ造りの大聖堂が「でーん」ともなんとも言わずにそびえ立っている。「いいところやなあ・・・。」と思いながら、おもむろにベンチに座り落語の稽古をしていたら、ヒトはだんだん遠ざかり、代わりにハトがたくさん集まってきた。
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東南アジアの都市といえばどこを思い浮かべる?たいていは香港、シンガポール、バンコク。この3都市だろう。中でも観光資源・見どころではタイの首都バンコクが最も豊富だ。仏教遺跡、寺院、水上マーケットなどなど。足を伸ばせばビーチリゾートへもすぐ行ける。アジア有数の仏教国ゆえ托鉢僧が行きかい、挨拶をする時はワイ(合掌)をする。これが私の心にビーンと来た。初めてそれを目にしたのはタイ航空の飛行機に乗り込むときだった。どの国の航空会社でも搭乗口でスッチーが出迎えている。これもお国柄が出ていて面白い。日本の航空会社は訓練された笑みを浮かべ、米系ではいかついおばちゃんが腕組みしてニコリともせずに立ちはだかっている。タイ航空は民族衣装をまとったスッチーがワイをして迎えてくれるのだ。手を合わせるという行為は単純だが、奥深い様々な意味を持つ。浄(右手)と不浄(左手)を合わせることによって願い、祈り、救いを求める。もちろん、スッチーだけでなくホテルでも商店でもみんなワイをして迎えてくれる。なんとマクドのドナルド君もワイをしている。こういう新鮮で清清しい気持ちは初めてだった。まさにわいの初タイ験だ。
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これまで仕事で150回近く海外に行っている。羨ましがられることもあるが、悲しいかな「仕事」である。行かざるを得ないのだ。国の数は28カ国くらいだが、その中でも圧倒的に多く訪問したのが香港である。確か11回くらい訪問した。訪問したのはすべて中国に返還される前である。ビルの谷間を大きくカーブを描いて、香港の玄関口「啓徳国際空港」に降り立った時の印象は「黄色いッ!」という事。空港内のサインボードにやたら黄色が多用されていたように思った。そして、街に出てみると、有名なド派手な看板や2階建てバスが走る狭い街路を人がうようよ、右往左往している。見どころも大して無いし、最初はこれといって印象も残らなかった。ところが、訪問回数を重ねるにしたがって、このパワフルな街の魅力にハマっていった。香港の魅力はその「狭さ」にもある。甘いものに群がる大量のアリの群れを足で蹴散らした時のように、狭窄な地域に溢れる人人人・・。竹で足場を組んだ高層ビルの工事現場、換気扇からあふれてくる中華料理と油と生ゴミがコラボした臭い・・・。路地裏で上目遣いにニヤッと笑うホクロの上からひげを伸ばした怪しげなおっさんは今も健在なのだろうか?
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